特別号 文 芸 集
ご挨拶 会長 二𣘺眞洲男
会員の皆様方には日頃より当会の事業、運営に多大な御支援と
御協力を賜り厚く御礼申し上げます。
この度、会員皆様より、詩、俳句、短歌などの作品をお寄せいただいて、「つえ」の特別号として文芸集を発行することになりました。
発行に際して寄稿されました会員の方々にお礼申し上げます。
これからも皆様方からの寄稿を御願い申し上げます。
尚、年3回発行の機関紙「つえ」への原稿も、どしどし
寄せて下さる事を御願い申し上げて、ご挨拶といたします。
目 次
1. 調香師ゲラン(フランス)が日本の女性の名前をつけた香水「ミツコ」に
寄せて
会 長
二𣘺眞洲男
2. 「 詩 」 積志分会 杉山美栄子
3. 人 生 事務局長 倉橋 千弘
4. 身障福祉会に想う 雄踏舞阪支部長 渥美弥寿男
5.「野鳥との共存共栄をめざして」 細江支部長 堀越 雅次
6「俳 句」 浜松支部長 竹内 太作
7.
「俳 句」 春野支部長 山﨑 正敏
8.
「俳 句」 雄踏舞阪支部 中村徳太郎
9.
「俳 句」 雄踏舞阪支部 森 敏子
10.
「俳 句」 雄踏舞阪支部 小木 静雄
11.
「俳 句」 細江支部 野末 菊夫
12.
「俳 句」 佐久間支部 塩沢千江子
13.
「俳 句」 南部分会 篠原 浩子
14.
「川 柳」 雄踏舞阪支部 坂田 武久
15.
「川 柳」 雄踏舞阪支部 野田 敏博
16.
「短 歌」 龍山支部長 大石 典延
17.
「短 歌」 引佐支部 柴田 由雄
18.
「短 歌」 東分会 藤本 芳子
19.
「短 歌」 雄踏舞阪支部 山下 房子
20.
「短 歌」 三ヶ日支部 山田八十子
1. 調香師ゲラン(フランス)が日本の女性の名前をつけた香水「ミツコ」に寄せて
理事長 二𣘺眞洲男
○ フランス生まれの香水に
あなたの名前が ついています
男ごころを 惑わすような
ゲラン「ミツコ」の香りです
○ 日本の女の 名前のついた
フランス生まれの 香水は
熟(う)れた女性(おんな)に よく似合う
ゲラン「ミツコ」の香りです
○ 微か(かすか)に匂う 香りに魅かれ
うしろ姿に 眸(め)をやれば
別(わか)離(れ)れた女性(ひと)によく似てる
ゲラン「ミツコ」を想い出す
○ ミツコの香りは あなたの香り
微かにゆれる 「ミツコ」がゆれる
「ミツコ」の主を 捜しける
「ミツコ」の香りを 捜しける
2. [ 詩 ] 雪化粧 積志分会 杉山美栄子
久し振りに 雪が舞う
舞った翌日の美しさ
石ころの 隠れた庭の 美しさ
緑と白のコントラスト
枯れ木に積もる雪
茶色と白のコントラスト
本当にすばらしい
私も一生雪化粧して 人生を送りた
3. 人 生 事務局長 倉橋千弘
そんなに 悩んでどうする
そんなに 悩まなくていいんだよ
誰だって 間違いはある
誰だって 失敗はある
それが人間じゃないか
人生 悲しい時もあるさ
人生 泣きたい時もある 死にたい時だってあるさ
それはそれとして受け止め
まあいいや 明日は明日の風が吹く
と 開き直ればいい
人生は一回こっきり
泣いて一生過ごすのも人生、笑って一生過ごすのも人生
どうせ生きるなら
笑って一生過ごしたいと 私は思う
4. 身障福祉会に想う 雄踏舞阪支部 渥美弥寿男
私は雄踏舞阪支部の責任者を仰せつかり、以後一貫して会員が「生き甲斐を持ち、一日一日を元気に楽しく暮せる事」を狙い健康維持と体力向上にと、五つの部活動(1.グランドゴルフ、2.フライングディスク、3.健康吹き矢、4.頭の体操、5.声の体操)を行っており、これ以外に健康推進会を立ち上げ、三つの部活動を毎週、曜日を決めて健常者と交流し乍ら、楽しく活動しております。しかし、福祉会の役員も高齢者となり、色々問題が有り、健常者の方々にボランテア的に助けて頂いている状態です。皆様方も目的、狙いは同じだと思います。皆さんも色々なイベントに参加しませんか。そして少しでも張り合いを持って活動する事によって身障福祉会の良さが分かると想います。皆さん共に、元気になろう。
5.「野鳥との共存共栄をめざして」 細江支部 堀越雅次
もうずっと前、庭に衰弱した小鳥を見つけました。パンの耳を小さくちぎり小鳥たちにふるまい始めたのはこの頃からです。最初は警戒しパンを突いたり転がしたりビクビクしておりましたが、すぐ仲良しになりました。朝私が出て行くと小鳥たちは、みかんや柿の木陰で待っています。パンの端をまくと一斉に飛びだして来ます。実に平和でのどかです。一瞬世情を忘れ童心に戻ります。しかし、この楽しさは、すぐに途絶えました。カラスの襲来があったのです。朝出るとカラスが私を待っているのです。これは自然の摂理かもしれませんが、わびしく悲しくなりました。その後は、みかんや柿の崩れたものを輪切りにしています。小鳥たちも喜んで食べてくれます。特にメジロは必ず「つがい」です。周囲を気にしながら食べているのを見ているとほほえましく心から癒されます。
今、自然環境が年々悪化し野鳥との共存共栄に暗い影を投げかけています。大きなことは出来ませんが私は私のスタンスで小鳥たちに接し共存出来るよう努力を続ける覚悟です。
[俳 句] 浜松支部長 竹内太作
1. 秋となり すずむしの声 にぎやかに
2. ハゼ釣りに サオ先にらみ 浜名湖で
3. みかん狩り どれを取ればと 思案顔
[短 歌] 龍山支部長 大石典延
1. 強風に ゆらゆらゆれて 花ふぶき 可憐な花弁 皇帝ダリヤ
2. あちこちに こぼれ種より 芽をふぶく 庭いっぱいに リナレスの花
3. 昨年の チューリップはや 芽を出して 春よ来い来い 待ちわびる
[俳 句]
春野支部 山﨑正敏
1. 柿の葉の ぱらぱら散るや 秋の風
2. 栗の実の 落ちてかくれし 草の下
3. 夕焼けの 空に二羽飛ぶ 烏あり
[川 柳] 雄踏舞阪支部 坂田武久
1. ここ10年 超特急で 年が過ぎ
2. 選挙戦 真実ぼやかす 各政党
3. 自家農園 隣の野菜が 大きく見える
[俳 句] 雄踏舞阪支部 中村徳太郎
1. 行く年や 冬田にむらがる すずめかな
2. さんご樹に つがいの目白 宙返り
3. 雨後のあと こぼれ種より 花一輪
[俳 句] 雄踏舞阪支部 森 敏子
1. 正月や 健康祈り 初日の出
2. 金盞花 夕日を浴びて 曼珠沙華
3. 冬景色 番いの目白 春を待つ
[短 歌] 雄踏舞阪支部 小木 静雄
1. 本年も 健康祈り 手を合わせ 浜名の海で 日の出拝まん
2. わが家の 松の木陰で 雲雀啼き 日々の平穏 祈り佇む
[短 歌] 引佐支部 柴田 由雄
1. 愛しみ 稔夢見て 倍(そだ)てしに 喰いたい奴の 多い山里
2. 猿が出る 猪も出る 熊までも なぜってあなた ヒトに聴いてよ
3. 戦いありて 父母知らず 育めり 汝は何故に 葉見ず花見ず
[俳 句] 細江支部 野末 菊夫
1. 病める身に 精気もたらす 今朝の秋
2. 秋晴れや 湖岸に並ぶ 太公望
3. 古民家に 風格添えし 秋すだれ
[俳 句] 佐久間支部 塩沢千江子
1. 爽やかに 穫り護手伝ふ 子の返事
2. 押し花絵 富士の裾野に ふじ袴
3. アングルに 赤いシャツの 子秋参道
[短 歌] 東部支部 藤本芳子
1. 伊豆の山野辺に 実りし木苺を 君載せましし笑顔と共に
2. 友人の キッチンから見える 著莪(しゃが)の花 今年もやはり 慎ましく咲き
[ 詩 ] 雪化粧 積志分会 杉山美栄子
久し振りに 雪が舞う
舞った翌日の美しさ
石ころの 隠れた庭の 美しさ
緑と白のコントラスト
枯れ木に積もる雪
茶色と白のコントラスト
本当にすばらしい
私も一生雪化粧して
人生を送りたい
[川 柳] 雄踏舞阪支部 野田敏博
1 .サプリより 家庭に一台 血圧計
2. エステより 日々体重測定 即減量効果
[短 歌] 雄踏舞阪支部 山下房子
1. はるかなる 野辺の山々 真白にぞ 群れなす野鳥 天空に映ゆ
2. 露おりて 凍れし畑 陽に光る 繁みの奥に 野うさぎ遊ぶ
[俳 句] 三ヶ日支部 山田八十子
1 冬枯れの 田中の道を 通院す
2. 寒明けの ラジオ体操 身の弾み
3. 梅一つ 八十路の坂も 真近かなり
[俳 句] 南部分会 篠原浩子
1. 藤の葉よ 花咲く日まで 寄り添って
2. 笛ふけど 踊れぬ友に ただ涙
3. 君取りし 柿の実アア 鮮やかに
【文 芸 集】第2弾
ご挨拶 会長 二𣘺眞洲男
合併10周年を迎えることが出来ましたことは
役員を始め会員の皆様方のあたたかい御支援と
御協力によるものと、こころより深く感謝申し上げる
次第でございます。
機関紙「つえ」の発行も滞ることもなく順調に行って
まいりました。
10周年の記念事業として「文芸集」第2弾を発行するに
当たり会員の方々より寄せられた作品をまとめてみました。
これからもイベント等の参加のみならず「つえ」或いは
文芸集への寄稿をお願い申し上げ皆様といっしょに
創り上げて参りましょう。
目 次
1. 【詩】 今宵ひとりで 会 長 二𣘺ますお
・【詩】 紫陽花 事務局長 倉橋 千弘
2 【短 歌】 雄踏舞阪支部 内山 京子
1. 【詩】 追 憶 浜松支部 篠原 浩子
2. 【短 歌】 雄踏舞阪支部 倉橋 千弘
1. 【詩】 去年の秋 会 長 二𣘺ますお
2. 【短 歌】 浜松支部 篠原 浩子
1. 【詩】 事務局長 倉橋 千弘
2.【俳 句】 浜松支部長 竹内 太作
3.【俳 句】 水窪支部 駒子百合子
4.【俳 句】 水窪支部 田辺 もん
《 今宵(こよい)ひとりで 》 二橋ますお
窓の灯(あかり)が ひとつづつ
淋しく消えてゆく 今もまた
わたし独りが 淋しいの
夜の静寂(しじま)が 淋しいの
夜のとばりが 降りるころ
あなたでてゆく 帰ってく
そんなあなたが 哀しいの
うしろ姿が 哀しいの
部屋に独(ひと)り のこされて
時間(とき)がぼんやり 過ぎてゆく
わたしひとりで 朝を待つ
あてない今宵(こよい)も あなた待つ
[詩] 《紫陽花》 雄踏舞阪支部 くらはしちひろ
紫陽花は ジュンーブライト 愛の花
梅雨に美しく咲く 七変化 万華鏡
紫陽花は微笑む 「あったかい世界をありがとう」
紫陽花は 平和の花 君の花
紫陽花は ジュンーブライト 恋の花
梅雨に美しく咲く 七変化 虹模様
紫陽花は 微笑む 「優しい心をありがとう」
紫陽花は 平和の花 心の花
紫陽花は ジュンーブライト 幸せの花
梅雨に 美しく咲く 七変化 人の道
紫陽花は 微笑む 「大切に育ててくれてありがとう」
紫陽花は 平和の花 命の花
[詩] 《追憶》 浜松支部 篠原浩子
父は海軍兵学校卒 海軍中佐
伊8号の潜水艦長
31歳で乗組員157名と戦死
あだ名はバラスト
自分の失敗を後輩に伝えた
幼き頃 父はどこにいるのか 尋ねた
母は空のうえだよ
飛行機の灯に向かって
「おとうちゃん、おとうちゃん」と手を振った
笑いながら、嬉しかった
軍人病院に兄と姉が入院していた
母が父を見送ったのはその時
潜望鏡が壊れ、帰りの燃料も持たず南西諸島に出航した
アメリカの駆逐艦、モリソン号、ストック号に撃沈された
最、父の話を聞いておけば よかった
時間がユッタリあったのに もう、母はいない
[詩] 《去年(こぞ)の秋》 二橋ますお
想いおこせば 去年(こぞ)の秋
愛しの君と 巡りしは
遠き昔に 繁栄(さかえ)しの
夕日に染まる 港(みなと)巷(まち)
異国の丘に 並び傍(た)ち
遙かに望む くに境
旅人達の群がりに
紛(まぎ)れてからめた 指と指
導(つた)わるほのかな 温もりは
今も忘れじ 去年(こぞ)の秋
[詩] 《孫》 雄踏舞阪支部 くらはしちひろ
朝、孫が「おじゃまします」とやってくる
チラシを見せて「玉子特売」という
「今日はオムライス」と言うと「うん」とうなずく
一瞬の静寂のあと、心に幸せがこみあげてくる
一瞬の静寂のあと、心に幸せがこみあげてくる
朝、孫が「おじゃまします」とやってくる
「きのう夜、蚊に刺された」と見せると
飛んで行って虫刺され液を持って来る
一瞬の静寂のあと、心に幸せがこみあげてくる
一瞬の静寂のあと、心に幸せがこみあげてくる
朝、孫が「おじゃまします」とやってくる
買ったお菓子を仏様に持ってきてそっと置く
「むにゃ、むにゃ」と小さな手を合わせる
一瞬の静寂のあと、心に幸せがこみあげてくる
一瞬の静寂のあと、心に幸せがこみあげてくる
【詩】
調香師ゲランが日本の女性の名前を
つけた香水「ミツコ」に寄せて 理事長 二𣘺ますお
○ フランス生まれの香水に
あなたの名前が ついています
男ごころを 惑わすような
ゲラン「ミツコ」の香りです
日本の女性の名のついた
フランス生まれの 香水は
熟(う)れた女性(おんな)に よく似合う
ゲラン「ミツコ」の香りです
微か(かすか)に匂う 香りに魅かれ
うしろ姿に 眸(め)をやれば
別(わか)離(れ)れた女性(ひと)によく似てる
ゲラン「ミツコ」を想い出す
ミツコの香りは あなたの香り
微かにゆれる 「ミツコ」がゆれる
「ミツコ」の主を 捜しける
「ミツコ」の香りを 捜しける
あとがき
たいへん多くの会員の皆様より寄稿いただき有難うございます。
お蔭をもちまして文芸集第2弾が発行出来ましたことを
心より感謝申し上げます。
12市町村の福祉会が合併し10年を経過し、会員の減少と高齢化で組織の弱体化が心配されています。様々な活動、イベント等を
通じて会員の皆様といっしょに会の存続と維持に最大の努力をして参りたいと考えています。
これからも皆様方の御支援、御協力をお願い申し上げます。
作品



